はじめに
今、私の資産における現金比率は60%を超えている。
FIREを目指す個人投資家やインフルエンサーの発信を見渡しても、これほど現金比率が高い人はそう多くないと思う。完全に、守りに入っている。
でも、動けない。正直に言えば、買えないのだ。
トランプショック以降のこの約1年間、毎月の積み立て以外、何もしていない。「だったら積み立て額を増やせばいいじゃないか」と自分でも思う。でも、株高と円安が続くなかで、どうにも前向きになれないのが、今の私の現状だ。
「早く暴落こないかな」が口癖になった
最近、ふと気づくと同じことを考えている。
「早く次の暴落、こないかな」

2022年の下落相場からずっと待ち続けた。ようやくチャンスが来たと思ったトランプショックでは、チキン売りをやらかした。それ以来、次の暴落を狙って現金を温存しているのだが、日経平均・S&P500・ナスダックはその後もどんどん歴史的高値を更新し続けている。
待っているあいだにも、複利の恩恵は限定的なままだ。現金はインフレに弱い。30年近くデフレが続いた日本もついにインフレへと転じ、長期金利も2.3〜2.8%近辺まで上昇してきた。FIREを目指す人間にとって、現金を持ち続けることのメリットが、じわじわと薄れてきている。
アノマリーも、今年はことごとく外れた
今年はアメリカの中間選挙の年ということもあり、過去のアノマリーでは選挙前は株価が伸び悩むとされていた。「セル・イン・メイ(5月に売れ)」という有名な格言もある。
でも、現実はまったく違った。中東で紛争が起きても、石油ショックが懸念されても、なぜか株価はどんどん上がっていく。トランプショック以降も、下落するどころかひたすら上昇を続けている。それだけ、AIブーム(半導体・テック)の勢いが本物なのだろう。
会社の中でも、株取引をする同僚が明らかに増えた。以前はまず聞くことがなかったアドバンテストやキオクシアといった会社名が、休憩室での会話に普通に出てくるようになった。
ここからまだ本格的な上昇が続くのか。それとも、「靴磨きの少年」の話のように、普段は株をやらない人たちが参入し始めたピークに、突然の大暴落が来るのか。

……まあ、私なんかが予想しても当たるはずがない。結局のところ、日々の株価チェックを淡々と続けるだけだ。
今、みんなのために、
どんぐり計算機を作ってるところ。
以前、「一気に買ってしまおうか」と何度も考えた
いっそのこと、現金を全部株に変えてしまおうか——そう思ったことが、何度もある。
でも、そのたびに踏みとどまる。「きっとそこが一番の高値掴みになる」という恐怖が、毎回顔を出すのだ。買うと下がる、買わないと上がる。多くの人が経験したことのある、あの感覚だ。
結局、頭の中で同じことをぐるぐると考えたあげく、以前自分で決めたルールに落ち着く。
- S&P500が20%下落したら、現金の約20%を投入
- S&P500が30%下落したら、現金の約30%を投入
- S&P500が40%下落したら、現金の約30%を投入
それを機械的にやるだけ。そして、同じ失敗を繰り返さないために、たとえ大きな暴落が来ても、焦らず冷静に(……できるかな)、保有している株や投資信託は売却せず、ただ持ち続けるだけだ。
どんぐり暴落シミュレーター

