はじめに|両学長との出会いから6年
普通の会社員である私が「FIRE」という言葉を知ったのは、もう6年前のことだ。リベラルアーツ大学の両学長と出会い、そこから人生が変わった。
それまでの私は、何が正解なのかもわからないまま、ずいぶんと遠回りをしてきた。投資詐欺で700万円を失ったことも、その一つだ。それでも、両学長が提唱する「お金の5つの力」――貯める・稼ぐ・増やす・守る・使う――を少しずつ真似し、学び、続けてきた。
副業で稼いだお金を、インデックスファンドでコツコツ運用しただけ。
たったそれだけで、以前の自分では想像もできなかった資産を築くことができた。特別な才能も、一発逆転の投資術も必要なかった。必要だったのは、ただ「続けること」だけだった。
ふと気づいた「もうひとつの未来」
47歳。10月には48歳になる。
50歳でのサイドFIREを目指しながらも、ある夜ふと「このまま60歳まで働いたら、資産はいくらになるんだろう」と電卓を叩いてみた。
年利7%で運用できたと仮定すると、資産は約9,000万円。
複利の力は、想像以上だった。たった10年、時間を差し出すだけで、資産はほぼ倍になる。この数字を目の前にした瞬間、正直、心がぐらりと揺れた自分がいた。
「あれ、50歳で辞める必要、本当にあるんだっけ……?」
そんな考えが頭をよぎり、自分は本当にどちらの人生を送りたいのか、一度きちんと考えてみることにした。

50歳で、自由を選ぶ人生。60歳で、安心を選ぶ人生。
50歳・4,000万円サイドFIRE|メリット
20年以上勤めたサラリーマンを辞める――その解放感は、何物にも代えがたいだろう。
通勤も含めて1日10〜12時間の労働が、ある日を境になくなる。会社での評価、営業職ゆえの売上のプレッシャー、在庫の心配、お客様からの問い合わせやクレーム対応。そうしたものすべてから、解放される。
副業は続けるとしても、時間の使い方は大きく変わるはずだ。健康への投資(運動・睡眠・食事)、新しい挑戦や学びに、これまでより多くの時間を割けるようになる。
お金の心配は、正直まだ残る。それでも、妻とのんびり旅行に出かけたり、これまで見られなかった映画やドラマを一気見したり――そんな時間も、ちゃんと生まれるはずだ。
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・体力・気力がまだ十分残っているうちに、自由な時間を使える
・旅行や趣味など、やりたいことを我慢せず楽しめる
・会社に縛られず、副業を自分のペースで続けられる
・副業収入があるぶん、資産をあまり取り崩さずに済み、気持ちに余裕が持てる
・新しい挑戦を始める時間が十分にある
50歳・4,000万円サイドFIRE|デメリット
4,000万円あるとはいえ、収入が不安定になることへの心配は大きい。取り崩しフェーズに入れば、相場の下落がそのまま資産減少として重くのしかかってくる。
・会社負担がなくなり、国民健康保険・国民年金を自分で全額負担する
・厚生年金でなくなるため、将来の年金額が減る
・55〜60歳での再就職は、年齢の壁にぶつかりやすい
・クレジットカードや賃貸契約などの社会的信用に影響が出る可能性
・決まった勤務時間がなくなり、生活リズムの自己管理が必要になる
・介護や医療費など、急な大きな出費への備えが必要
・有給休暇などの会社員としての福利厚生を失う
こうして書き出してみると、デメリットが次から次へと出てくることに、自分でも少し驚いてしまう。
結局のところ、「50代で選択できる人生を送る」か「老後の安定」を取るか――このシンプルな二択に行き着くのかもしれない。
60歳・9,000万円で完全FIRE|メリット
こちらの魅力は、なんといっても圧倒的な資産の厚みだ。
取り崩し4%ルールで考えると、年間360万円(月30万円)を使い続けても、資産はほぼ減らずに残り続ける計算になる。年齢を重ねるほど食費や遊興費は自然と減っていくものなので、資産を使い切らないまま人生を終える可能性すら高い。
さらに60歳まで会社員を続ければ、厚生年金への加入期間も延び、想定より多くの年金を受け取れるだろう。そうなれば、**「完全FIRE」**は決して夢物語ではない。
最近の60代は、とても元気だ。海外旅行も、新しい挑戦も、まだまだ十分に可能だと思う。

・圧倒的な資産の余裕があり、お金の心配をせず暮らせる
・完全に仕事から解放され、好きなことだけに時間を使える
・年金受給が近く、資産寿命が長い
60歳・9,000万円で完全FIRE|デメリット
ただし、10年という時間の重みも見過ごせない。
・健康・体力のピークを過ぎている可能性がある
・世界一周や海外長期滞在など、体力が必要な挑戦は50代の方が動きやすい
・親や友人と過ごせる時間を、10年分先送りすることになる
・健康寿命を考えると、50〜60代の10年間はそれ自体がとても貴重な時間
・資産ができてから振り返り、「もっと早く辞めればよかった」と感じる可能性
お金の心配がなくなった頃には、体力も、新しいことをする気力も、一緒に過ごしたい人との時間も、なくなっている可能性がある。
二つの人生、こうして並べてみた
| 50歳・4,000万円 サイドFIRE |
60歳・9,000万円 完全FIRE |
|
|---|---|---|
| ✅ メリット |
・体力・気力がまだ十分残っているうちに、自由な時間を使える ・旅行や趣味など、やりたいことを我慢せず楽しめる ・会社に縛られず、副業を自分のペースで続けられる ・新しい挑戦を始める時間が十分にある |
・圧倒的な資産の余裕があり、お金の心配をせず暮らせる ・完全に仕事から解放され、好きなことだけに時間を使える ・年金受給が近く、資産寿命が長い |
| ⚠️ デメリット |
・国民健康保険・国民年金を自分で全額負担する ・厚生年金でなくなるため、将来の年金額が減る ・55〜60歳での再就職は、年齢の壁にぶつかりやすい ・クレジットカードや賃貸契約などの社会的信用に影響が出る可能性 ・生活リズムの自己管理が必要になる ・介護や医療費など、急な大きな出費への備えが必要 ・有給休暇などの会社員としての福利厚生を失う |
・健康・体力のピークを過ぎている可能性がある ・体力が必要な挑戦は50代の方が動きやすい ・親や友人と過ごせる時間を、10年分先送りすることになる ・50〜60代の10年間はそれ自体がとても貴重な時間 ・「もっと早く辞めればよかった」と感じる可能性 |
おわりに|「本当に大切なもの」
ブログのタイトル通り、私は今も50歳でのサイドFIREを目指している。
その目標があるからこそ、残り2年で、なんとかもう一つの収入の柱を作ろうと動いている。
この記事は、私個人の贅沢な悩みから始まった話かもしれない。それでも、もしこの記事が、読んでくださった方にとって、人生において**「本当に大切にしたいこと」**を考えるきっかけの、ほんの少しの指針になれたなら、これほど嬉しいことはない。

