物語の続きを始める前に
老後の安心を手に入れた――二人は、そう信じていました。配当は予定どおり振り込まれ、茂と和美は、そのお金で旅行の計画まで立て始めます。
しかし、その日。
一本の電話が、二人の「安心」を静かに揺るがします。
信じていた人。
信じていた会社。
そして、信じていた未来。
これまで積み重ねてきた“安心”の先で、二人が最後に向き合う現実とは――。
いよいよ、最終回です。
さて、あなたなら、見抜けますか?
物語に没入せよ
第4部で登場したテクニック一覧
◆ 正常性バイアス――根拠がなくても「自分だけは大丈夫」と感じてしまい、リスクへの感度が麻痺していく心理
◆ 否認の心理(現実逃避)――都合の悪い事実に直面した瞬間、それを認めることを無意識に拒んでしまう防衛反応
◆ 凍りつき反応(フリーズ反応)――強いショックに直面すると、一瞬すべての思考が止まってしまう心理状態
◆ 先延ばし戦術(引き延ばし話法)――曖昧な理由で対応を先延ばしにし、資金回収を難しくしていく手口
◆ 逸脱の正常化(ノーマライゼーション・オブ・デビアンス)――一つひとつの異常は「たまたま」で片付けられても、積み重なれば重大な兆候になるという心理
◆ 認知的不協和――自分の行動が誰かを傷つけた事実に直面し、心の整合性が保てなくなる心理
◆ 否認の心理 Lv.2(言葉にすることへの恐れ)――言葉にした瞬間、それが「起きてしまった事実」になってしまうという恐れから、誰にも相談できなくなる心理
この物語を終えて
ここまで、体験型シリーズ「あなたなら見抜けますか?」退職金運用編、全4部を読んでいただき、ありがとうございました。
私自身も、37歳のときに投資詐欺で大きなお金を失いました。幸い、当時はまだ立て直すための時間がありました。しかし、もし退職後だったら――その重みは、まったく違っていたと思います。
だからこそ、もし将来、似たような投資話に直面したとき、「あれ、何かおかしいな」という小さな違和感を思い出してほしい。
投資は、人生の選択肢を広げる有効な手段だと思っています。だからこそ、誰かの言葉だけを信じるのではなく、自分で学び、自分で調べ、自分で判断する。
この物語が、そのきっかけになれば嬉しく思います。
さて、あなたなら、見抜けますか?

